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時間 | 金額 |
4時間 | |
8時間 |
車名 | HONDA BROS 400 |
エンジン形式 | 水冷4スト V型2気筒5速 |
排気量(CC) | 398 |
最高出力(PS/rpm) | 37/8500 |
エンジン始動方式 | セルフスターター式 |
車両重量(kg) | 180 |
動力伝達方式 | チェーン |
シート高(mm) | 770 |
乗車定員(名) | 2 |
燃料タンク容量 (L) | 12 |
燃料消費率 (km/L) | 42 |
燃料 | レギュラーガソリン |
ETC搭載 | 有り(2.0) |
こんなレンタルバイクです
1998年製の旧車です。若い頃、春の気候の良い時にでも乗れれば良いと購入したものです。結局、年に数回程度しか乗りませんでした。
3年程放置していた時期がありました。流石に放置期間が長かったのでバッテリーを交換してエンジンの始動を試みました。
しかしセルは回るものの、一向にエンジンが掛かりません。燃料切れかなとタンクキャップを開けて驚きました。タンクの中のガソリンはヘドロのようになっていて凄い臭いにおいがしました。ガソリンが腐ることを始めて知りました。
エンジンが始動しないことは明らかなので、購入したショップに修理をお願いしたところ、ショップの社長は「悪いことは言わないので、同じ型の中古を探した方が良い」とのことでした。以前に「京都の人は物腰は柔らかいがきついことを言う」という話を聞いたことがあります。急な雨で軒下で雨宿りをしていると帰って来た奥さんが、柔らかく「濡れておいきやす」というのだそうです。
社長の話し方に、その話を思い出しました。言い方は柔らかいのですが、「うちでは修理しないよ」というものです。仕方がないので近所の自動車修理会社の若い専務に話をすると、「僕もそう思います」とのことでした。誰も修理してくれると、言わないのです。
仕方がないので、新しいバイクを購入しようと目星をつけたバイクをレンタルして箱根までツーリングしました。感想は意外にも、「ブロスの方が断然いい」というものでした。そこで再度修理をお願いできるショップを探しました。「2年待ってくれるならしても良い」というところが1社ありましたが、春の良い季節を迎えながら、2年も待つというのは非現実的です。結局、業者に出すことを諦め、自分で直すことにしました。それまでバイクの修理などしたことがありませんでしたが、直らなければスクラップですので破れかぶれでした。最初にパーツリストをヤフオクで落としました。
修理して分かったことですが、バラすと壊れた箇所が分かってきます。プロが旧車を修理しないのは、メーカーに部品の在庫がないことが多いためだと分かってきました。手間を掛けてバラしても、部品がないと直らないので、バラし損になるリスクがあるためでした。そのため旧車の修理はオーナーがすることが多いようです。
キャブのオーバーホールの仕方をショップから聞いてその通り行いました。幸いにも幾つかの部品がメーカー在庫でホンダウイングから入手できました。キャブのシール類やガソリンタンクのコックがそうです。フェールポンプは中華製で合うものがネットにあったので取り付けました。面白いのはパーツリストの型番で検索すると、世界中の部品を扱っているショップが表示されることでした。これによりキャブの一部をアメリカから、チョークケーブルをオランダから入手することができました。いずれも新品です。一度タンクが錆びたものは、その錆がキャブに回って調子を落とすことが多いと聞いていたので、これもアメリカ製のタンク内部のコーティング剤を用いました。この製品は樹脂の原液みたいなもので、錆を取った後にタンク内をコーティングすることで、タンク内が全てプラスティックになるというものです。硬化に1週間ほどかかりますが、これを2度コーティングをするという錆び対策を行ったことから、エンジンの調子が落ちることもなく、フェールフィルターでも錆はありません。
このような過程を経て組み上げ、ガソリンを入れてセルモーターを回すと一発でエンジンが始動しました。素人だけに、この時の感激はひとしおでした。また自分が手間を掛けただけあって愛着が増すようになり、これまで数年に一度しか乗らなかったものが、毎週乗るようになりました。
このバイクの良いところは何といっても軽さと足つき性の良さです。特に幅が狭いので渋滞路ですり抜けが楽です。ステップも高いことから路側の街渠(縁石)にギリギリに寄ることができます。ブレーキは前後ともブレンボ(純正)ですので、当時では奢ったものだと思います。リアサスはプロリンクです。エンジンは水冷Vツインですが、のんびり系ではなく上までストレスなく回ります。そのため、町中から高速までとてもに乗り易いバイクです。実用燃費はレギュラーで20km/ℓくらいです。
扱いやすいので、初心者や非力な女性ライダーにお薦めです。走行距離も少なく綺麗な状態です。現在のバイクに比べると魅力に欠けるかもしれませんが、30年前の日本の工業力の凄さを実感できます。レトロな外観もイカして見えないこともありません。ETC2.0を搭載しています、山梨ツーリングにご利用下さい。